大阪市内のタワーマンション、屋上1,300㎡。
継ぎ目のない1枚の膜で、屋上をまるごと包み直した事例です。
建物の中で、屋上ほど環境の厳しい場所はありません。夏は表面温度が60℃を超え、冬は氷点下まで下がります。雨、紫外線、風、そして温度差による伸び縮み。これを毎日、何年も繰り返し受け続けます。
防水層が傷むと、まず起こるのが雨漏りです。ただ、天井にシミが出た時点では、すでに下地のコンクリートまで水が回っていることが少なくありません。鉄筋が錆びれば、建物そのものの寿命が縮みます。屋上防水は見た目の問題ではなく、構造を守るための工事となります。
今回の現場は、大阪市内に建つ34階建てのタワーマンション。屋上の面積は1,300㎡ありました。


この現場でいちばん大きかったのは、工期の問題でした。居住中のマンションです。屋上とはいえ、工事が長引けば騒音も臭いも、資材の搬入出も、そのぶん住民の生活に重なります。
そして屋上は、ただの平らな面ではありません。設備の基礎、配管の立ち上がり、手すりの根元、パラペットの入隅。形の変わる箇所が数多くあり、水が入るのはたいてい、この継ぎ目や取り合いの部分です。
ポリウレアは、2つの液を高温高圧でぶつけて混ぜ、そのまま吹き付ける樹脂です。吹いた直後から反応が始まり、数秒から数分で歩けるほどの硬さになります。乾燥や養生の待ち時間がほとんどありません。これが、工期を縮められるいちばんの理由です。
もうひとつが、形を選ばないこと。シート防水のように貼り合わせる必要がないので、立ち上がりも入隅も設備基礎も、吹き付けたまま1枚の膜になります。継ぎ目がないということは、水の入口がないということです。
乾燥や養生を待たずに次の工程へ進めます。広い面積ほど差が出ます。
屋外環境で20年以上。トップコートを重ねることで、さらに延ばせます。
加水分解せず、400〜500%伸びて下地の動きに追従します。
今回使用したのは eXtreme HP11-50。芳香族系のポリウレア樹脂は紫外線により、変色(黄変)してしまいます。そのため、さらにトップコートを塗ることで、ポリウレア塗膜の耐用年数を延ばします。
ポリウレアと名のつく材料は、国内にもいくつもあります。ただ、その中にはポリオールを混ぜたものも含まれます。ポリオールが入ると分子構造に酸素の結合ができ、水で加水分解が進みます。水に強いという長所が、そこで失われます。
ライノジャパンが扱うのは、米国ライノライニングス社の100%ポリアミンのピュアポリウレアです。日本総販売元として、材料の素性がはっきりしたものだけをお届けしています。
ポリオールを混ぜないピュアポリウレア。加水分解の影響を受けません。
全国どこでも弊社代理店が対応いたします。
屋上など100件以上の防水施工の実績がございます。
そしてもうひとつ、施工する人の技術です。ポリウレアは吹いた瞬間に固まるため、やり直しがききません。膜厚を均一に保ち、取り合いを確実に押さえるには、経験が要ります。ライノジャパンは代理店向けの施工主任者研修を続けており、現場の品質はこの仕組みで支えています。
既存の防水層の状態、水の溜まり方、ひび割れの位置を確認します。下地が湿っていたり、脆くなっていたりすると、あとで膨れや剥がれの原因になります。清掃と補修を終えてから、プライマーを塗布します。
ポリウレアの吹付には、リアクターと呼ばれる高温高圧にすることができる専用の装置が必要です。2液を高温高圧に保ったままガンまで送り、先端で衝突混合させます。高層階の屋上まで機材と材料を上げ、現場で設置しました。
立ち上がりと入隅を先に押さえてから、平面を連続して吹き上げます。吹いた端から硬化していくため、面を止めずに進められます。1,300㎡を継ぎ目のない1枚の膜で覆いました。
紫外線から被膜を守るトップコートを重ね、インダストリアルグレーで仕上げました。平面から立ち上がりまで、途切れるところがありません。


ポリウレアの被膜は、屋外環境で20年以上の耐久性が期待できます。また、使用するポリウレアの種類によっては遮熱性もあるため、最上階の室温の上がり方をおさえる効果も見込めます。
つくり直すのではなく、今あるものを長く使う。屋上防水は、その考え方が一番効く場所です。
居住中のタワーマンションという条件のもと、ポリウレアの速硬化性と、形状を選ばない吹付の特性を生かして施工しました。屋根・屋上の防水でお困りのことがありましたら、まずは現地の状況をお聞かせください。下地の状態や面積に応じて、適した仕様をご提案します。
※ 掲載している写真は、2023年11月に施工した大阪市内タワーマンション屋上防水工事(1,300㎡/eXtreme HP11-50)のものです。
※ お見積り・工期・仕様・耐久年数は、下地の状態、面積、形状、周辺環境によって異なります。現地確認のうえ、適した内容をご提案します。